県議団で伝承館を視察しました。
入場後、すぐに5分程度の動画を見てから各展示を見るようにルートが設定されています。
その動画は「原発によって、福島(県)も国も栄えていった。みんな潤った、必要なものだった」と言わんばかり。原発はみんなに必要とされてきた、地震や津波が来たから事故が起きてしまった(事故は天災だ)と言いたい、国や東電の姿勢そのものだと思いました。(当時の佐藤雄平知事は、「原発事故は人災だ」と答弁しています。)
建設当時から県民(地元住民)が反対してきたこと、「長期評価」に基づく津波対策を怠った東電や国の責任など、原発について語るのであればこうした面もきちんと伝えるべきです。
その後の展示は、地震や原発事故直後の様子が分かるものになっていましたが、この10年、県民がどんな思いで生きてきたのか、避難者はどうしているのかなど、県民の実態はすぽっと抜け落ちていると感じました。なのに、「イノベ推進で福島は復興!」との宣伝はばっちりしてあり、なんのための伝承館か、と。