大橋さおりのかけ歩き

日本共産党福島県議会議員・大橋さおりのブログです

いわぶち友参院議員と、豪雨災害の現地調査(二本松市、喜多方市)

 党県議団は、いわぶち友参院議員、二本松市議団、喜多方市議団とともに、今月3日から4日に発生した豪雨災害の現地調査と被災された方からの要望をお聞きしました。

 二本松市では、ソーラーパネル(40ha、12MW)設置場所に降った雨水が、調整池に入らず流出したことが原因と思われる土砂崩れにより、県道が一時通行止め、隣接する墓地が土砂によって破損・流出などの被害を受けました。民家や人的被害がなかったことは、せめてもの救いです。

 現場を見てみると、パネル設置場所から調整池までの水路となるU字溝の一部が壊れており、住民の人によると「今回の大雨以前から壊れていた」とのこと。業者が放置していなければ今回のような被害は起きなかったのではないか、との思いです。

 また、調整池に溜まった水が流れる移川につながる暗渠なども口径が小さいため、「大きいものに交換してほしい」との要望を受けました。

 

 午後は、喜多方市へ。

 磐越西線の鉄橋が落ちた場所では、遠藤忠一市長から被害状況の説明を受けました。「高校生などの通学、通勤など地元住民にとって必要な路線。JRは早期に代替案を示してほしい。バスなど代替輸送が必要」と話し、被災農家への支援や激甚災害の指定も要望されました。

 磐越西線は、東日本大震災時に石油を郡山に輸送するなど重要な役割を果たしました。赤字路線であっても、地域住民にとってはなくてはならない路線であり、観光など地域振興にも欠かせないものとなっています。JRは公共交通を守るために責任を果たすべきです。

 その後行った山都町では農地や住宅被害が甚大でした。

 ある農家の方は、「落花生は花が咲いて一番大事な時期に、川の土砂が流入した。隣にはそばの種をまいたばかりだった。そばは、土砂を撤去してもう一度蒔くことはできるが、災害査定の関係でそのままにしておくようにと言われている」とのことでした。「耕作放棄地も増えてきて、農村は人口減少。災害が起きるたび、こうしたことに拍車がかかる。地域振興も一体に考えてほしい」と話されました。

 土砂崩れによる住宅被害を受けた方は、まだ水も電気も通っておらず片付けすらできない状況です。崩落した山の法面にはネットが張ってあっただけで、対策の不備が指摘されました。幸い、市営住宅への入居が決まりましたが、ガス台など生活に必要なものが何もなく「どうやって暮らせばいいのか」と切実な声でした。家にあった家電や衣類はとても使える状態ではなく、「仕方ないからカセットコンロは購入した」と話していました。同市内に住む家族が布団は持ってきてくれたとのことでしたが、ちょうど居合わせた地元の人からも「余っているものないか探してみるよ」と声がかかり、ほっとした表情をされたのが印象的でした。公営住宅に移った際の生活物資の支援が必要だと感じました。

 沼の平地区では、道路が崩落したことで農業用ため池の水が流出し続けており「春の作付けは難しいのではないか」と地域住民は不安が大きい様子です。また、道路が寸断されて一時孤立状態となり、「病気など急を要する事態が起きたらどうしようと不安だった。う回路は整備されていない道なので通行は大変」と話す方もおり、早期復旧がより切実に求められていると感じました。

ソーラーパネル設置場所を見渡す

二本松市。壊れたU字溝

落橋現場近くで遠藤市長から説明を受ける

土砂崩れで自宅等が被災した方から要望をお聞きしました