大橋さおりのかけ歩き

日本共産党福島県議会議員・大橋さおりのブログです

気候危機の学習会、CO2削減は喫緊の課題

 党地区委員会主催で気候危機学習会が行われ、講師は気象庁気象研究所を退職された佐藤康雄さんでした。

 まず佐藤さんは、IPCCのこれまでの活動を紹介し、地球が温められるメカニズムなどを分かりやすく解説。30年以上前から人間活動による温暖化が指摘されていたことや、地球温暖化のそもそもが分かり、日本共産党が提唱する気候危機戦略の中身をより実感を持って理解できたような気がします。

 IPCCの第一次評価報告(1990年)では21世紀末までに、平均地上気温は約1~3℃の上昇、平均海面水位は35~65cm上昇と指摘、その5年後の第二次評価報告では平均地上気温は0.9~3.5℃の上昇、平均海面水位は15~95cm上昇と指摘しており、この5年間でも温暖化が進行していたことが分かります。なお当時から、地球温暖化の原因は9割以上人間活動にあるとしていましたが、今年発表の第六次評価報告では100%人間活動が原因だと断言しました。

 30年以上前から人間活動による温暖化が指摘されていたわけですが、これよりも短い期間(2030年までならあと約8年間、2050年まででも28年間)で気候危機対策を取らなければならないということは、政治と経済の分野での今すぐの決断が求められているということをよりリアルに実感しました。

 質疑応答では、「『今が間氷期なのでは』との指摘があるがどう考えるか」との質問に「間氷期は2万年とかそれ以上先の話。何万年も先の話よりも、今の気候危機の方が現実的な問題だ」との回答で、専門家の話を聞けて本当によかったと思いました。