大橋さおりのかけ歩き

日本共産党福島県議会議員・大橋さおりのブログです

農福連携やイノシシ対策など、農林水産常任委員会の現地調査

 雪が降る中、会津地域へ現地調査に向かいました。

 喜多方市の「株式会社オクヤピーナッツジャパン」では、農福連携の取り組みについて説明を受けました。落花生の手剥き作業を会津全域15か所の障がい者施設に委託したり、畑仕事や加工品販売でも協力をもらっているそうです。

 農福連携推進のポイントとして代表取締役の松崎さんは「一度は必ず失敗するとの考えで取り組むこと。障がい者への理解を深めるためには、農家などに任せきりにせず自分たちが間に入り、中和の役割を果たすことが大事」と話しており、間に入って進める役割が重要だと感じました。

 またこの会社では、生産した落花生の定額買い取り制度も導入しており、農家負担を軽減するため努力しています。全国の落花生の相場はキロ500円ですが、キロ600円をラインとして、良い肥料の使用やつるを残したまま乾燥させ養分の高い状況を保つなど農家の努力に合わせ金額を上乗せし、最大キロ900円で設定しているとのことで驚きました。

 帰りに商品を購入して食べてみましたが、豆はしっとり味が濃くてとてもおいしかったです。

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ホームページより

 

 

 午後は猪苗代町白津地区のイノシシ対策について説明を受けました。猪苗代町では大学等でこの分野を学んできたイノシシ対策専門職員を3名配置し、各地域に入って住民らと一緒に対策を考えます。白津地区は町内会役員などとは別にイノシシ対策係を作り、複数年通して取り組むことでノウハウの蓄積ができるようにしています。集落の山側に電気柵を設置したところ、2~3年で被害はゼロになったそうです。電気柵を超えて侵入してきたイノシシについては完全に捕獲することで、「電気柵は突破できる」との情報がイノシシに伝わることを防いでいるとの話でした。

 今後の課題としては、地域の高齢化とともに担い手不足が深刻、河川敷や耕作放棄地などの対策が挙げられていました。

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 原発事故以降、伊達地域でも深刻な被害が続いています。県は捕獲頭数の目標はもっていますが、その結果何頭減るのかの数値は持っておらず、具体的な対策が見えてきません。猪苗代町のように専門家の意見を県の対策に反映させることが必要です。

 

 ほかにも、豚熱の対応について会津家畜保健衛生所から説明を受けました。