大橋さおりのかけ歩き

日本共産党福島県議会議員・大橋さおりのブログです

処理水海洋放出は凍結を。廃炉・復興は県民参加の「円卓会議」で

 福島大学で「アジア太平洋とつなぐふくしま環境フォーラム」が開催されました。テーマは、原発汚染水(処理水)の海洋放出についてで、各分野の研究者や地域住民、海外からの参加者など多様な分野から報告がされました。

 相馬市在住で民俗学専攻の川島さんは、海と人々の関わりの観点から報告。全国の沿岸部の住民にとって、海は経済的な価値に限らず精神生活にも深く関わりがあると報告。海洋放出はその海を汚すことであり、住民(漁師)の尊厳を傷つけるものだと指摘しました。

 福島大学の林薫平准教授は、廃炉と真の復興に向けた円卓会議を提案。海洋放出について理解が得られていないことから、(放出は)凍結すべきと発言。また、政府は当初原発敷地内にタンクを置くスペースがないことなどを理由に、安価で済む海洋放出を決定。しかし、海洋放出のためのトンネル工事には350億円もかけている矛盾を指摘。だからこそ、国や東電をチェックしつつ協議できる県民参加の円卓会議が必要だと発言。1993年の成田空港問題では円卓会議が有効に作用したことなどが紹介されました。

 多くの県民・国民が納得していない、理解も進んでいない現状での海洋放出強硬は許されません。少なくとも一旦凍結し、廃炉全体について県民も参加できる議論の場=「円卓会議」を設置すべきです。