大橋さおりのかけ歩き

日本共産党福島県議会議員・大橋さおりのブログです

人口減少対策特別委員会で、桜の聖母短大・西内みなみ学長が意見陳述

 今日は午前中に、少子高齢化・人口減少対策特別委員会の審議がありました。

前半の時間は、参考人として女性の活躍について桜の聖母短大・西内みなみ学長から話を伺いました。

 1、コロナ禍での女性の自殺増加、特に40代女性。非正規雇用の圧倒的多数は女性で、女性の平均給与は296万円、男性は540万円で半分近い差があること。ジェンダーギャップ指数120位の日本、役職者の女性割合は18.7%しかいないこと。

 2、未婚化・晩婚化、女性が働きたくても働き続けられない環境。

 3、個人の価値観を尊重する生活環境を提供できる社会に向けて

など、まさに今の社会で問題となっている(変えていくべき)課題について当事者・研究者の立場でお話してくださり、とても分かりやすくその通りと思うことばかりでした。

 西内先生によると、学生の結婚・出産希望者はコロナ禍で激減したとのことで、理由は「親など自分の周りの人たちが結婚や出産を経ても幸せそうではないから」と話しているそうです。

 県では婚活のためイベントやオンライン活用などを進めていますが、女性の収入の低さや結婚・出産を機に離職せざるを得ない(自分のキャリアを守れない)ような働き方、家事や育児などは女性がやるものというジェンダー的思想などに苦しむ女性の現状を変えて、結婚出産子育てに希望を持てるような社会をつくることが必要だと感じました。

 また、西内先生は、30年ほど前にフランスと日本で出生率が減少した際、フランスは1人出産すれば8万円支給、教育費無償化などを実施し見事出生率を回復させたと紹介。一方で日本では、少子化になれば高齢者の医療や福祉が大変になるからと、高齢者対策を行いましたが、結果としてそれぞれの国の明暗がはっきりと分かれることになったと指摘しました。

 続けて、「日本一子育てしやすい県、とのスローガンを実現するため、福島県は全国に先駆けて北欧のように教育無償化や手厚い子育て支援策を実施するべきでは?」との意見もあり、私もその通りだと思いました。

 

 福島県が国と一体になって強力に進めようとしているイノベーションコースト構想は、復興のためと言いながら、被災者・県民のための施策ではなく、県外大企業などのための施策となっています。少子高齢化・人口減少対策についても、人(県民一人ひとり)への手厚い支援が必要です。

 

 今回の意見聴取は30分間(その後質疑応答)のみで、あっという間に過ぎてしまいましたがとても有意義な時間でした。今日の話を県の施策に活かせば、本当に子育てしやすく誰もが暮らしやすい福島県になるのではないかと思いました。

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